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2012年12月27日 (木)

覚えていたいこと

23年前、訪問販売にまんまと引っかかったことがあります。
そのころ私は半年後に結婚式を控えて、タンスやら何やら、嫁入り道具をいろいろ揃えていました。
結婚の時や家を建てる時は高額な買い物が続き、少し金銭感覚がおかしくなるもの。(経験あるでしょう?)
そんなわけで私と母は目の前で実演販売される無水鍋6点セットに30万円という大金を支払ってしまったのでした。
スチーマー、ミニカップなど付属品がいくつかついているとはいえ、鍋一つが平均5万円。
母と二人でへそくりを出し合い、鍋は仲良く半分こ。
心のどこかで「騙されたんじゃ…?」という声が聞こえるのをふりきり、私たちはそれぞれの台所で、せっせと料理をしてきました。

鍋自体は本当に良いのです。でもさすがに23年目になると、あちこち緩んできていくら締め直してもきかなくなり、ついに先日、片手鍋の取っ手がボッキリと折れてしまいました。そのうえ、ふたのつまみも取れてしまい、無水調理の要であるふたの蒸気孔が開きっぱなしの状態になってしまいました。

後生大事にとっておいた「永久保証書」を取り出し、思い出したくなかった「騙されたんじゃ…?」という声についに向き合うことに。
…やっぱり、永久に保証してくれるはずの会社はもうどこにもありませんでした。
そしてなおさらショックなことに、ネットでいろいろ検索したらまったく同じセットが19800円で売られていました。しかも販売期間が終了したのは1週間前。もちろんもう品切れ。

それを扱った会社に問い合わせてみましたが、あちこちのルートを回ってきた処分品で、メーカーなどはわからないし、もう入荷の予定もないとのこと。が~ん


ショックだろうなあと思いながら、今日レッスンのために訪れた実家で母にそのことを話しました。
すると、ふんふん、と聞いていた母、「あら~清美ちゃん、そんなの大丈夫よ!」と言うのです。
聞けば、母のところでも一番よく使っている鍋はだいぶ前にふたのつまみが取れてしまって、蒸気孔が開きっぱなしはうちと同じ。
「ピ~と鳴ったらこれよ!」と母が取り出したのはお箸。
これを蒸気孔に突っ込めば今まで通り問題なく調理ができるのだそうです。
「ぜ~んぜん問題ないわよう、いいお鍋よ~、まだまだ使うわよ!」とケラケラ笑う母を見て、私はこの人の娘に生まれて本当に良かった、とつくづく思いました。

忘れたくない、母の笑顔でした。

Nabe_2

ピ~!と鳴ったらこんな風にすればヨイ。
ちなみにCook Best という鍋のセットです。


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