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2012年6月15日 (金)

歌えばいいのよ。

あれはまだ私が小学校に上がる前のこと。

ある日父が当時出回り始めたラジカセを買ってきた。家族みんなで自分の声を録音して、それを聞いては大喜びをした。

娘時分からコーラスをやっているノド自慢の母、何事も器用にこなす姉、順番に歌っていって、さあ、私の番、と張り切って歌おうとしたら、なぜかみんなが、やめとけ、と言う。

もともと私の声はハスキーなのに輪をかけて、その時は風邪気味だった。だから家族は止めたのだろうが、なんで私だけだめなの?絶対わたしも歌う!と言い張って、とっておきの声で、最高にかっこよく歌った。


大きな期待に息を詰めて、テープを再生。その時流れてきたのは、信じられないくらいのだみ声で、しかもすごく気取った歌声。「インドの山奥でっ!しゅう~ぎょおおおし~て~」

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家族はみんな笑い、そのあとに続く妹のかわいい声を口々にほめそやした。顔から火を噴くような恥ずかしい気持ちは、今でも覚えている。その時私は二度と歌うまい、と心に誓った。

高校に入った時、友人が「合唱部に入る」と言い、見学に行くというので、一緒にくっついていった。楽しそうだったし、その子のことが大好きだったので、「私も合唱部に入ろうかな」というと、「キヨミの声はハスキーだからやめといたほうがいいよ」という。

あまり覚えてないのだが、友人によるとその時私は相当ムキになって、「いいんだもん、森進一だってハスキーだけど歌手をやってるんだから」とかなんとか言ったらしい。人間そう変われるものではない。

私は合唱部に入り、ついでに新聞委員会という名の部活にも入って部室にいるのがほとんど、の高校生活を送り始めた。幸い声のせいで恥をかくことはなかったが、やはりあふれる歌心(?)を合唱でも文章を書くことでも満たすことができず、笛を選んで今日に至った。

それでも性懲りもなく、長男の母校の保護者による女声合唱団「トロワ・クール」に在籍して今も歌っている。
笛を吹くことと、歌を歌うことは肉体的にも精神的にも(音楽的にも)、密接な関係がある。すごくお互いに良い関係を築ける。

恥をかいても、誰にもほめられなくても、周りからやめろ、とさえ言われても、あふれる歌心があるなら歌えばイイノヨ~!

Bird01_2


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